遺品の片付けが出来ないだろうと案じた祖母
我が家は今の時代には珍しい3世代家族、仕事で忙しい両親に変わって育ててくれたのが今は亡き祖母でした。学校で行われる授業参観など行事には通常親が参加するところを、私だけ老いた祖母が参加していたため、当時は恥ずかしい思いもしましたが、祖母が亡くなった時には多くの知り合いが駆けつけてくれるほど慕われ、私の自慢の祖母でした。祖母が亡くなって暫くは気持ちの整理が付かず、遺品の片付けに躊躇っていましたが、いつまでも思い出に浸っていたら祖母が哀しむと両親に悟され、祖母の部屋の遺品整理をすることにしました。大人になって初めて開ける祖母の押し入れ、中には100年近く生きたとは思えないほどモノが少なく、亡くなる前に自ら生前整理していたことが伺えました。家具は半世紀ほど昔に購入したもので、クラシカルなデザインではあるもののコンディションは抜群、米寿の祝に贈られた介護ベッドは10年程経っていましたが、コントローラーにはビニール袋が巻かれるなど大切に使われていました。祖母の部屋は現在客間として利用されていますが、祖母の遺品は子供や孫たちが形見として受け取り、破棄したもの殆どありませんでした。
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